5月5日にGoogleがコアアルゴリズムアップデートを行ったことを発表しました。
実際の検索結果も大きく変動しており、なかには担当サイトの流入が下がってしまったSEO担当者も方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、現時点における変動結果について、弊社のデータを用いてお伝えできればと思います。
今回のコアアルゴリズムアップデートの傾向まとめ
本格的な調査は今後行う予定ですのでまだまだ速報レベルの情報になりますが、弊社が保有するファクトデータをベースに見えてきた傾向をまとめてみました。
検索結果変動の傾向
- 大規模ECサイトの評価向上
・上記に伴い中小規模のEC・比較サイトが大幅に下落傾向 - 芸能系のクエリにおいて一部の大手メディアサイトの評価が向上
・芸能人名ではwikipediaが1位
・芸能人の情報を収集したデータベース系サイトや歌詞サイトで順位が下落
・著作権等が意識している可能性もある
・1位はwikipediaが網羅的な情報を掲載
・速報性のある大手メディアが上位に表示される傾向
・今後は速報性がより重要視されるようになる可能性がある - 画像、動画需要の増加
・画像系SNSや動画サイトが検索結果に多く表示されるようになっている - 個人が投稿するメディアについては下落傾向
・個人運営のアフィリエイトサイトや個人の投稿型メディアは順位が下落
・例外として大手が運営している質問サイトは評価が向上
全体的に、インデックス数が多く、運営歴の長いドメイン(所謂ドメイン評価値の高いサイト)が概ね高評価を得た印象を受けました。
Googleがコアアルゴリズムアップデートを公表
Googleの公式アカウントが2020年5月5日にコアアルゴリズムのアップデートを行ったことを発表しました。
Later today, we are releasing a broad core algorithm update, as we do several times per year. It is called the May 2020 Core Update. Our guidance about such updates remains as we’ve covered before. Please see this blog post for more about that:https://t.co/e5ZQUAlt0G
— Google SearchLiaison (@searchliaison) May 4, 2020
【和訳】
本日、年に数回行っているように、幅広いコアアルゴリズムのアップデートを発表します。
これは「2020年5月コア・アップデート」と呼ばれています。このような更新に関する当社のガイダンスは、以前にも取り上げたとおりです。
それについては、こちらのブログ記事をご覧ください。
https://webmasters.googleblog.com/2019/08/core-updates.html
各種変動計測ツールでは変動を観測
弊社ツールのKeywordMapでは、5月6日から検索結果の変動を観測しています。
また、今回のアップデートはドメスティックなものではなく、世界全体で一斉に展開されたものになりますので、mozcastを始めとした様々な変動計測ツールが変動を観測しています。
mozcast
Advanced WEB RANKING
SEMrush
RankRanger
Algoroo
serpmetrics
AccuRanker
現在展開中のため1~2週間は様子をみることを推奨
今回のアップデートで高評価を得たサイトもあれば、残念ながら悪影響を得たサイトもあるかと思います。
担当サイトがネガティブな影響を受けた場合はすぐに対策したくなるかと思いますが、こうしたアップデートは数週間たって変動結果が落ち着いてくるケースが多いため、対策方針についてはもう少し待ってから決定頂くことを推奨します。
Googleも今回のアップデートに関しては、「完全な展開には1~2週間ほどかかる」とツイートしているため、弊社でも本格的な調査は18日週以降に実施する予定です。
The May 2020 Core Update is now rolling out live. As is typical with these updates, it will typically take about one to two weeks to fully roll out.
— Google SearchLiaison (@searchliaison) May 4, 2020
【和訳】
2020年5月のコアアップデートは、現在展開中です。
このようなアップデートによくあるように、完全に展開されるまでには通常1~2週間ほどかかります。
変動が起きたサイト、領域のデータ
アップデートの影響を受けたサイト群の中で、一定の傾向が見られたものについて、傾向ごとに列挙してみました。
大規模ECサイトの評価向上
大規模ECサイトについては総じて好影響を受けているサイトが多い状況です。
大手流通企業が運営する総合ECサイト
大手ポータルサイトが運営する総合ECサイト
国内最大級のECモール
中小規模のECサイトの評価が低下
大規模ECサイトの評価が向上したことによって、相対的に中小規模のECサイトや商品の比較サイトでは評価を落とすサイトが多く見られました。
商品の比較サイト
カタログ通販サイト
芸能系のクエリにおいて一部の大手メディアサイトの評価が向上
大手芸能全般メディアサイト
大手女性向け芸能メディアサイト
一部の芸能人の情報サイトや歌詞サイトの評価が低下
個人運営の芸能人の情報サイト
歌詞検索サービスサイト
画像、動画需要の増加
画像投稿型SNS_1
画像投稿型SNS_2
動画投稿型SNS
個人投稿型のサイトは下落傾向だが、大手サイト運営であれば評価はされる
個人投稿型のコンテンツサイト
大手ポータルサイトが運営する質問サイト
まとめ
繰り返しになりますが、今回のアップデートは「完全な展開には1~2週間程度かかる」と発表されています。
サイトの流入が大幅に減った運営者/担当者の方は辛い状況かと思いますが、慌てて行動を起こしても問題を見誤る可能性が高いため、変動が落ち着くまでは様子を見られることを推奨いたします。
弊社でも変動が落ち着いたタイミングで、改めて詳細な調査を行う予定ですので、追加の調査レポートリリースをお待ち頂ければと思います。
▼速報YouTube動画
今回のアルゴリズムアップデートについては、弊社の平もYouTubeで動画を投稿しています。よろしければこちらも合わせてご覧ください。
▼過去のアルゴリズムレポート