2020年6~7月のGoogleコアアルゴリズムアップデートの変動傾向と推奨アクション

2020年6月24日前後にGoogleの検索アルゴリズムの大きな変動を計測しました。

 

この記事では、弊社ツール「Keywordmap」のデータを分析し、今回のSERPs変動の傾向やサイト運営における今後の推奨アクションをまとめています。

今後のサイト運用の参考にしていただけると幸いです。

 

なお、推奨アクションは現行のアルゴリズムに基づき提案しています。今後再びアルゴリズムの調整やアップデートがあった場合には、推奨アクションが変更される可能性もあることにご留意ください。

 

調査のハイライト

今回の調査では以下の傾向が見られました。

 

  • ユーザー行動に合わせてSERPsが変化した
  • 画像の重要性が前月に引き続き上昇した
  • SNSだけでなく、サイトコンテンツも更新性の影響を受けた

 

上記に関する調査結果とそれに基づく推奨アクションをご説明します。

 

 

SERPs変動の概要

弊社ツールであるKeywordmapにおいて、6月24日に比較的大きなSERPs変動が確認され、7月以降はSERPsが不安定な状況が継続的に観測されました。

 

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他社観測ツールにおいても、6月24日前後においてSERPs変動が確認されており、当該タイミングでの変動は日本だけでなく全世界的でGoogleの検索アルゴリズム に何かしらの更新が加えられた結果であると想定されます。

 

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SERPs変動分析

九州の豪雨に合わせてSERPsが変化

7月5日から9日にかけて、気象庁のサイトで獲得KW数が大きく変動しました。

その背景として、7月の上旬から九州で続いた大雨(令和2年7月豪雨)の影響が考えられます。

気象庁の獲得KW数の増加は7月10日以降元に戻っていることからも、変化は一時的なものと想定されます。

 

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今回の気象庁の獲得KWの変動は九州での豪雨に伴う、気象関連クエリの検索数急増の推移と連動しています。

以下で例に挙げている「大雨」「豪雨」などは人の命に関連するクエリのため、検索数が急増した(=ユーザー行動に変化があった)期間だけ一時的に評価指標の重要度に変化があった可能性があります。

 

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今回のSERPsの変化についてGoogleの考え方として、トレンド性だけでなく権威性を重要視する傾向があると考えられます。

検索クエリへのアンサー度が高いDiscoverのヘルプ記事において、7月に新たにE-A-Tへの言及が追加されています。

 

Discoverと検索では仕組みが異なりますが、どちらもGoogleが提供する情報として根本の考え方は同様であると考えられます。

 

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https://support.google.com/webmasters/answer/9046777?hl=en

 

今後もユーザーの検索行動に急激な変化が生じた場合、評価指標の重要度が変更される可能性があります。

特に今回のケースでは、「更新性」よりも「権威性」の重要度が上がったと考えられます。

 

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同様の事例として一時的に「豪雨」クエリにおいて、「首相官邸」のHPが1位に表示されていました。

SERPsの変動はWebサイトの担当者としては新たな流入を獲得するチャンスとも捉えることができます。

しかし、今回の例のようにランキングファクターとして権威性が重要視される場合、トレンドに乗って流入を獲得しようとはせず静観することが望ましいと言えるでしょう。

 

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画像評価の高まり

前月から引き続き「画像を多く保有するサイト」が獲得KW数を増加させており、ランキングアルゴリズムにおいて画像の評価が高まっている可能性が考えられます。

 

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ただし、6月24日のタイミングでは、良質な画像を多数保有するサイトの中でも、高評価を受けたサイトと低評価を受けたサイトで明暗が分かれる結果が観測されています。

これらのサイトの違いは何でしょうか。

 

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6月24日時点で順位上昇したサイトと下落したサイトを比較した結果、「一定期間における画像投稿数」が評価差分に影響を及ぼしている可能性が示唆されました。

 

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今回一定期間におけるサイトごとの画像投稿数を比較するために、Googleで「site:ドメイン」で検索を行い、期間を直近1週間に指定したうえで、画像検索結果に表示される画像数を取得しました。

 

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調査の結果、上昇サイトと下落サイトでは直近1週間の画像投稿数に大きな差があることが確認されました。

  

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上記より特定の期間における、画像投稿量(画像投稿頻度)がランキングに影響を与えた可能性があります。

 

ブログプラットフォームの獲得KWの減少

個人ブログも含め、6月20日にブログプラットフォームの獲得KW数が下落しました。
以下に例を記載しますが、多くのKWで圏外になっています。
※51位=圏外

 

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下落したブログプラットフォームの下落KWにおいて、上昇したサイトの特徴は以下の通りとなります。

 

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SNSの普及による最近の傾向としてブログよりSNSの更新回数の方が高いと考えられます。

そのため、更新性の低さからブログプラットフォームの検索順位は下がり、SNSの順位が上昇している可能性が高いのではないかと考えられます。

 

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そのため、今後ブログや記事ページにおいても情報の更新性が順位下落の要因となる可能性があります。

望ましいアクションとしては無理に記事ページの更新頻度を上げようとするのではなく、SERPsでSNSが上位表示されるのであれば情報発信の場としてSNSを活用することが挙げられます。

 

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今後の推奨アクション

自然災害などがトレンドとなった際は静観する

人命に関する事象がトレンドとなった際は政府系ドメインが上昇する可能性が高いため、民間サイトは静観することが望ましい。


画像の使用量を増やす、画像投稿頻度を上げる

可能な限り画像を取り入れ、更新性を高めていくことが望ましい。

最低限、画像にはmeta情報を付与する。


情報発信のプラットフォームとしてSNSを活用する

ブログプラットフォームの下落要因として更新性の低下が関係していると考えられるため、アクティブで評価が高まっているSNSを活用することが望ましい。


今回の変動はGoogleからの発表も現状は特になく、前月までの傾向が引き続き強められたように見えます。

領域にもよりますがSNSの流行により画像や、更新頻度の重要性は今後より一層増していくと考えられます。

今後の施策に本レポートが参考になれば幸いです。

ここから先は最近あったGoogleに関連するニュースや仕様変更についてまとめています。

 

Googleの検索機能に関するニュース

Googleのインデックスシステムに障害が発生

 

 

8/10(月)にGoogleのインデックスシステムに障害が発生しました。

それに伴い、コアアルゴリズムアップデート並の変動が計測されています。

現在では既にSERPsは元に戻っているため、大きな問題はないかと思われます。

 

Twitterの急激な獲得KW上昇

7月17日から21日かけてTwitterの獲得KW数が急増しました。

理由としては、この期間にGoogleがSERPsからTwitter枠を削除したことが要因となっています。

 

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https://www.seroundtable.com/google-remove-twitter-results-29781.html

 

PinterestがGoogle画像検索のランキングを故意に上げていた

Pinterestにアップロードされたメタデータや説明のない画像に対し、 Pinterestがその画像をGoogleで逆引き検索してスクレイピングを行い、自動でメタデータや説明を付与していることがわかりました。

 

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https://www.rankscience.com/blog/pinterest-image-seo-growth-hack

 

GooglebotがECサイトのカート離脱率を不当に歪めてしまう可能性がある

GooglebotによってECサイトの「カゴ落ち」の数値がズレてしまっているかもしれません。

 

GooglebotはECサイトの商品の金額を調べるため、サイト上でカートに商品を入れています。

しかし、実際に購入には至らず、それを複数回繰り返していることで「カゴ落ち」の率を不当に歪めてしまう可能性があるとのことです。

 

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https://www.wsj.com/articles/who-is-the-mystery-shopper-leaving-behind-all-those-online-shopping-carts-11593617464

 

Googlebotが遅延読み込みの推奨方法にネイティブLazy-loadを追加

Googleが第三の遅延読み込み手段としてネイティブ Lazy-load を追加しました。

それに伴い、iframeのネイティブLazy-loadがウェブ標準になるなど、様々なサポートが急増しています。

 

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https://developers.google.com/search/docs/guides/lazy-loading

 

Googleの仕様変更に関するニュース

 ジョン・ミューラーがLCPを診断するツールとして「webpagetest.org」に言及

ジョン・ミューラーが自身のTwitterアカウントでLCPの診断ツールとして「 webpagetest.org 」を基本的に利用すると言及しました。

 

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https://twitter.com/JohnMu/status/1274018453247139841

 

構造化データで複数アイテムをマークアップする際のガイドラインを更新

構造化データで複数アイテムをマークアップする際のガイドラインをGoogleが更新しました。

関連するエンティティのタイプはネストするかもしくは@idで関連付けを行う必要があります。

 

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https://developers.google.com/search/docs/guides/sd-policies?hl=en#multiple-items

 

構造化データ テストツールは提供終了

リッチリザルトテストがベータ版から正式版になり、すべてのリッチリザルトの構造化データをサポートするようになりました。

それに伴い、構造化データテストツールは提供終了の予定となっています。

 

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https://webmaster-ja.googleblog.com/2020/07/rich-results-test-out-of-beta.html

 

アルゴリズムアップデートレポートについて

アルゴリズムアップデートについて詳しく解説したレポートを【無料で】ダウンロードいただけます。ぜひご活用ください。

form.k3r.jp